上野総社神社のケヤキ Zelkova in Gunma
時に、木は奇跡を見せてくれます
光降り注ぐケヤキのように
![s-IMG_3001総社神社ケヤキ サブ.jpg](http://rieko-sugihara.com/photo_essay/assets_c/2013/12/s-IMG_3001%E7%B7%8F%E7%A4%BE%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E3%82%B1%E3%83%A4%E3%82%AD%E3%80%80%E3%82%B5%E3%83%96-thumb-280x420-675.jpg)
![s-IMG_3027keyaki sojajinja main.jpg](http://rieko-sugihara.com/photo_essay/assets_c/2013/09/s-IMG_3027keyaki%20%20sojajinja%20main-thumb-280x420-527.jpg)
大きな木のトンネル、といった姿に惹かれて偶然入った神社で出会いました。雷が落ちて幹の中心が焼け、樹皮だけで立っていて、まるで鳥居のような形をしています。一時はもう再生は難しいと心配されましたが、春になれば再び芽吹き、見事に復活して堂々たる命の気を放っています。深い洞穴を覗きこむと何処か、内に秘めていた未来へと誘われそうな森厳さを感じます。忘れがたい木とはこうして、強引に呼び寄せられたように出会うことのほうがはるかに多いように思います。
境内の中心には、すらりと背の高いケヤキのご神木が立っていました。周りをぐるりと囲むように十二支の絵馬が掛けられていて、幸せを願う人々の思いがこのケヤキを支えているように思えます。しばらく眺めていると、太陽の色が少しずつ変わり始め、ケヤキを美しい光が包んでいきました。枝々の間からいっせいに降り注ぐ光の束は、天上から神が降り立ち、円を描きながら舞っているかのようです。一緒に訪れた友人たちとともに、その神秘的な情景をただただ見つめていました。木は時に、こんなすばらしい贈り物をくれるのですね。
◎樹種/ケヤキ(ニレ科)
◎樹齢/約300年以上
◎樹高/約26m
◎幹周り/約6.2m
◎所在地/群馬県前橋市元総社町1-31-45 上野総社神社
(2011年8月)